どこか覇気の見えない70代後半のお客様。

跡継ぎもいなく、高齢になったため事業を畳むとの事。

今回は倉庫内にある工具類の査定で伺いました。

買eとリスでは、必ず聞く事があるんですが、

それは、どういった経緯で査定依頼されたのかを毎回聞きます。

今回も失礼がないように伺いました。

すると、お客様から思いもよらぬ答えが返ってきたんです。

「実はな、、」

数年前に奥様が病気で亡くなられたそうなんですね。

奥様とは数十年間事業を二人三脚で引っ張っていったそうです。

工場内にも思い出がたくさん詰まっているそうで、

それを見ると、思いだして悲しくなるそうです。

なので、この際いっその事手放した方が良いとの決断をなさったそうです。

軽トラがパンパンになるくらい買取商品がたくさんありました。

ご年配だったので、重い物も善意でこちらで処分しました。

店舗に戻り、一品ずつ査定を行っていると、

床に1枚の写真が落ちました。

【1982年7月25日○○にて】

見ると、まだ若かりし頃のK様と奥様の2ショット写真でした。

美男美女だなぁと思いつつ、K様のお顔を思い出すと胸がぎゅっと痛くなりました。


数日後、査定完了と手続きの為に再訪問。

全ての手続きが終わり、帰ろうとしたK様に

「Kさん、これ！」